心を癒すお花について
四季のある国に暮らしていると、季節ごとに、その姿かたちや色、香りで、私たちを楽しませ、元気
づけ、癒してくれる草花たちとの出会いに恵まれます。
これは、そんな草花をこよなく愛する私がお届けするメッセージです。
美しき立ち姿の花 芍薬(シャクヤク)
ゴールデンウィークが終わるころ、すらりと伸びた茎先に咲き始めるシャクヤクの花❀
『 花の王 』 と言われ、重厚で豪華な花を咲かす牡丹とよく似ていますが、『 花の宰相 』 と言わ
れるシャクヤクは、それより少し小ぶりで端麗、楚々として若々しい印象を受けます♪
学名のPaeonia(パエオニア)は、ギリシャ神話の医の神 『 Paeon(ペオン) 』 に由来していますが、
シャクヤクの根は、万能薬として漢方薬の中でもとても大切な植物のひとつで、特に女性には強い
味方になるものとされています。
また、繊細な花びらが幾重にも重なるふわふわの花からは、バラにグリーンが混ざったような、甘く
て爽やかな香りが漂ってきて、なんとも幸せな気分になります ♡

さて、シャクヤクと言えばこの言葉…
〝立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は百合の花〟…。
女性の美しさや、美しい立ち居振る舞いを形容するものとして伝えられています。
これは江戸時代に生まれた言葉とか…立ち姿、座る姿は良しとして、胸を張って颯爽と歩く現代
女性には、百合の形容は…でしょうか…^^!
この3つの花は、まず最初に牡丹が花を咲かせ、それが散る頃にはシャクヤクが花開き、
そしてまもなく百合が…とバトンを渡すように咲き、季節の移り変わりを告げてくれます♪
さて、シャクヤクは、夕方になると咲いていた花びらをそっと閉じます。
そんな様子から、『 はじらい 』 『 はにかみ 』 という花言葉が生まれたようです。
他にも、『 清浄 』 『 威厳 』 『 生まれながらの素質 』 などという花言葉もあるようですよ♪

かの小野小町もこの花を愛したと言われています。
そして、私の母もこの花が大好きでした。
どちらかというと小花が好きだったように思いますが、シャクヤクは別格でした ♡
明日は母の日…。
母が亡くなってもう7年になるんだなぁ…なんて、ちょっとセンチメンタルな気分ですが、
そう、このシャクヤクを一枝お供えしてましょう! そして心からの感謝を伝えましょう…♡