心を癒すお花について
四季のある国に暮らしていると、季節ごとに、その姿かたちや色、香りで、私たちを楽しませ、元気
づけ、癒してくれる草花たちとの出会いに恵まれます。
これは、そんな草花をこよなく愛する私がお届けするメッセージです。
美しき女性の象徴 ユリ(百合)
「 立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花 。」 美女を形容するこの言葉のラスタバッター
ユリ…✿ 細くすらりと伸びた茎の先に大きな花が付くので、吹く風に揺れるさまが美しく、
『 揺すり 』 と呼ばれ、それが 『 ユリ 』 になったと言われています。
純白の大輪の花を咲かせる、ユリの女王〝カサブランカ〟をはじめ、たくさんの園芸品種があり
ますが、その多くは日本に自生するヤマユリやテッポウユリなどをもとに交配したもので、その
ヤマユリは私の住む神奈川の県の花でもあります。

ギリシャ神話では、全知全能の神ゼウスが、眠っている妻のヘラ( 結婚と母性、貞節を司る最高位
の女神 )のお乳を息子のヘラクレスに飲ませた時に、こぼれ落ちた母乳が天の川 ( だからMilky
Wayと言うのですね!) になり、そこから地上にこぼれた分がユリの花になったと言われています。
なので、ユリはヘラの花とされ、清純・純粋・母性の象徴となりました。
また、キリスト教では、白いユリは聖母マリアを象徴する花〝 マドンナリリー 〟と呼ばれ、かの
有名なレオナルド・ダ・ヴィンチの 『 受胎告知 』 にも描かれています。

花言葉は、種類や色によりさまざまではありますが、そんな逸話やその堂々たる花姿により、
「 純潔 」 「 無垢 」 「 威厳 」 などがあります。
美しい花とともにユリの特徴は、その香りではないでしょうか。
レストランなどでは敬遠されてしまうほど濃厚で官能的でもある…。
リビングに1本のオリエンタルリリーを生けておくと、帰宅した私を真っ先に出迎えてくれるのは
その誘いかけるような甘い香りです…✿
風に揺れる清楚な花姿に秘めた誘惑の香り…。
ユリは、まさに美しく魅力的な女性の象徴のようです…✿✿
