心を癒すお花の話

四季のある国に暮らしていると、季節ごとに、その姿かたちや色、香りで、私たちを楽しま

せ、元気づけ、癒してくれる草花たちとの出会いに恵まれます。

これは、そんな草花をこよなく愛する私がお届けするメッセージです。

「変わらぬ愛」そして「思い出」 …

結婚式に捧げる花  ローズマリー

松葉のような葉にそっと触れるだけで、爽やかな香りが漂うローズマリー。 ここのところ

我家の庭先では、その枝先に小さなシソによく似た花がまた咲きはじめました。

学名の〝Rosmarinus(ロスマリヌス)〟は、ラテン語の〝ros(雫)〟と〝marinus(海)〟

という意味で、地中海沿岸の海に向かった断崖に自生していたからだといわれています。

英名では〝Rosemary(マリア様のバラ)〟です。 これは、この植物と聖母マリアが多く

の伝説で結びつけれていることが由来とされます。

ローズマリーは、ヨーロッパでは古代ギリシャの時代から、祝典や結婚式、そして葬儀でも、

常緑であることとその芳香から、神聖にして神秘的な力を持つ植物として、装飾品にしたり、

花冠として身に着けたりして用いられてきました。 古代エジプトのファラオのお墓からも、

その枝葉が副葬品として発掘されるそうです。

花言葉の 「変わらぬ愛」 「静かな力強さ」 「誠実」 「思い出」 「あなたは私を蘇らせる」 など

は、そんなことに因んだもののようですね。

中世ヨーロッパの修道院では、ハーブや精油、アルコールなどを用いた僧院医学が盛んに

なりましたが、そんな中から生まれたエピソードをひとつご紹介しますね。

ハンガリーの王妃エリザベートⅠ世は、晩年に手足が痛むリュウマチを患いました。 

そこで、修道院の僧が、ローズマリーを主原料に作った秘蔵の水を献上したところ、痛みが

消えただけでなく、白くなっていた髪もつやつやの黒髪にもどり、70歳をすぎた王妃に、隣

国ポーランドの王子がプロポーズをしたというのです。

これは〝若返りの水〝 『ハンガリアンウォーター』 として今に伝わっていますが、ローズマ

リーには、抗酸化作用・活性酸素除去作用が高いポリフェノールの含有量が高いことが、

現代では科学的に立証されています。

生や乾燥させた葉は、香辛料として、肉や魚料理の臭み消しや香味づけに使われます。

私はチキンのローズマリー焼きが大好きですし、秋はさんまのオイル煮などにもたっぷり

使って、爽やかな香りを楽しんでいます。

花も料理に彩りを添える飾りつけとして使われます。 また、私はまだいただいたことが

ないのですが、この花から採ったはちみつは、極上品とされているそうです。 是非一度

味わってみたいものです。

さて、ローズマリーは、『ロミオとジュリエット』 『ハムレット』 『冬物語』 『リア王』 などの

シェークスピアの有名なお話をはじめ、数々の文学作品などにも登場します。 また、私た

ちの世代には懐かしい、サイモン&ガーファンクルの 『スカボロー・フェア』 でも、パセリ・

セージ・タイムと並んで歌われていますね。

そして、アロマテラピーを愛する私にとって、ローズマリーの精油は、なくてはならないもの

の一つといえます。  

すっきりと爽やかなその香りは、神経を刺激して集中力を高める効果があります。 私は、

ちょっぴり心が疲れている時や、気力がわかないとき、シャキッと目覚めたい朝や運転中

などに、心と身体のスイッチを入れるために、芳香浴をしたりして活用しています。

また、先週お伝えしたユーカリと同じように、抗菌・殺菌効果もあります。 ですので、これか

らの時期はとくに、ローズマリー・ユーカリ・レモンをブレンドしたアロマスプレーは、風邪など

の感染症から身を守るための必携アイテムとなっています。

あるテレビ番組で、ローズマリーとレモンの精油のブレンドを朝、ラベンダーとオレンジのブレ

ンドを夜に嗅ぐことが、認知症の予防になると伝えられ、これら精油がいっせいに店頭から

消えたことがありました。 

ローズマリーの精油は、そのような効果を期待できるものであるとも思いますし、実際に高齢

者の方のケアに、アロマテラピーが活用されている事例もたくさん報告されています。 しかし、

この精油には同時に血流・血圧を上げる作用もあります。 もともと高血圧などの症状をお持

ちの方は、使用にあたって注意が必要ですから、正しい知識を持った人にアドバイスを受ける

ことをお勧めします。

強くたくましい生命力に満ち、真冬の寒さにも絶える事のない、すっきりと爽やかな香りを

たたえる緑の葉・・・。 その姿にはまさに、花言葉の「静かな力強さ」を感じます。

私事ながら、11月22日には長女の結婚式が行われますが、それを祝ってくれるかのよう

に庭のローズマリーが青い花を咲かせました。 これは神様からの〝サムシングブルー〟

のプレゼントに違いありません。 「変わらぬ愛」の花言葉とともに、心をこめて長女夫婦

を祝福します。 


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