心を癒すお花の話

四季のある国に暮らしていると、季節ごとに、その姿かたちや色、香りで、私たちを楽しま

せ、元気づけ、癒してくれる草花たちとの出会いに恵まれます。

これは、そんな草花をこよなく愛する私がお届けするメッセージです。

春の思いを受けて咲き、散る花  

桜が咲き始めました。 開花が宣言されてからまた寒さが戻ったので、今年は少し長い間

この花を楽しむことができるでしょうか。

全国には、桜の〝標準木〟が設置されています。 それを観測して、5~6輪以上の

花が開いたところで〝開花宣言〟が発表されるのです。 ちなみに、満開とは80%

以上の蕾が開いた状態をいうそうですよ。

そして、開花から満開までの日数は、九州から東海、関東では7日、北海道では4日

となり、北上するほど短くなっていきます。 

日本各地の桜(主にソメイヨシノ)の開花予想日を結んだ線のことを〝桜前線〟と呼んでい

ますね。 この言葉はマスメディアによる造語で、1967年ごろから使われているそうです。

おおむね南から北へ、高度の低い所から高い所へと進みますが、九州より北に位置する

南関東の方が先に咲きはじめることもあり、必ずしも連続した線とはならない年もあります。

〝願わくば 花の下にて春死なむ その如月の望月の頃 〟 

もしも願いが叶うのならば、何とか桜(山桜)の下で春に死にたいものだ。 しかも草木の萌

え出ずる如月(陰暦二月 今の3月末から4月)の満月の頃がい い…。  これは、桜といえ

ば彼…と言われる西行法師の辞世の歌です。

夜の闇の中、満月の月明かりに浮かぶ満開の桜の木…。 そしてハラハラひらひらと舞い散

る花びら…。 その幻想的な美しさは、きっと狂おしいほどのものでしょう。 ちなみに西行は

この望み通りに、1190年2月16日の満月の日に亡くなっています。

開花予想日なるものが発表され、開花宣言がニュースになる桜 …日本中がこの花に心

踊らす季節に、その思いを受け、咲き誇り、散りゆく桜…その花言葉は 「純潔」 「精神美」。 

私たち日本人が格別な思いを寄せる花ですね。

さて、世に〝桜ソング〟と言われるものはたくさんあり、どれもそれぞれに素晴らしいので

すが、私の中でのナンバーワンは、ユーミンこと松任谷由実さんの〝経る時〟です。 まる

で短編映画を見ているような素敵で心深く響く曲です。

このYou Tube映像もいいのですが、ぜひユーミンのオリジナルも聴いてみてくださいね。

かの有名な豊臣秀吉の〝醍醐の花見〟ではありませんが、今年も日本中の桜の名所は

にぎわうのでしょうね。〝花見〟といえば、雲一つない青空に映える満開の桜…を思い浮

かべる方もきっと多いことと思います。

でも、満開でなくても青空でなくても、桜はその時々に、それぞれ違った美しさを見せてく

れるものです。 花曇りの桜の妖しさもよし、そして、雨に濡れて散った花びらは命の儚さ

を教えてくれます…。 皆様もぜひ、短い桜の季節を、たった一度きりの今年の桜を、

めいっぱい味わい尽くしましょう。


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