心を癒すお花の話

四季のある国に暮らしていると、季節ごとに、その姿かたちや色、香りで、私たちを楽しま

せ、元気づけ、癒してくれる草花たちとの出会いに恵まれます。

これは、そんな草花をこよなく愛する私がお届けするメッセージです。

喜びを運ぶ花 くちなし

初夏の風にのって漂う、鼻をくすぐるような甘くロマンチックな香り…。 官能的ともいえる

その芳香の主はクチナシの花です。 英語では〝Cape Jasmine〟、たしかに、ジャス

ミンのような香りでもありますね。

早春の沈丁花、秋の金木犀と並んで〝三大香木〟といわれるだけあって、姿が見えなく

ても、その香りでこの花に気づくことも少なくありません。 香水のない時代、女性たちは

この花を着物のたもとに潜ませていた…そんな話も伝えられています。

日本や中国、台湾などが原産のクチナシは、もともとは一重咲きの花でした。 品種

改良によって〝ガーデニア〟などと呼ばれる、バラや椿のように華やかな八重咲き

のものも作り出されましたが、こと芳香に関しては、一重咲きのもののほうが、より強

く濃厚です。

クチナシは、欧米では、男性が女性をダンスパーティーに誘うとき贈る花の定番と

されています。 花言葉の「とても幸せです」は、誘われた女性の気持ち…でしょう

か。 贈られた花はコサージュとして胸に飾るのだそうですが、芳香も相まって、甘

くロマンチックな時間になること間違いなしではないでしょうか。

また、クチナシの花色は白だけですし、癖のないその花姿といい、どんなドレスの

胸元に持ってきてもピッタリと似合いそうですよね。

そう、古き良き時代のアメリカの黒人女性ジャズシンガー、 ビリー・ホリデイもこの

花を愛し、舞台に立つときによく髪飾りにしていたそうです。

花言葉は「とても幸せです」以外には、「喜びを運ぶ」「洗練」「優雅」「清潔」など、

この花の姿、香りから連想されるものばかりですね。

八重咲きはまるで白バラのようですが、ふんわりと柔らかな花びらで、受ける印象

がバラよりも優し気な感じがします。 この花で作ったウェディングブーケを一度

見かけたことがあるのですが、本当に美しくてみとれてしまいました。

そして、クチナシといえば、その実も有効に使われています。 山梔子と呼ばれ、

消炎・解熱・鎮痛などの症状に効く漢方薬とされたり、黄色い色を付ける天然の

着色料として使われたり・・・。 私も年に一度、お節料理のきんとんを作る時に

は必ずお世話になっています。

また、この実が熟しても割れないことが、クチナシ(口無し)という名の由来だと

も言われていますよ。

〝天国に咲く花〟とも呼ばれるクチナシは、邪悪なものを追い払う神聖な花と言

われています。 どんな悪をも骨抜きにする…そんなまぶしい白さと芳香、確かに

そうかもしれないな…と納得させられてしまいます。

梅雨の気配が忍び寄るころ、ふっくらとした蕾をひとつひとつ開いては芳香を放つ

クチナシの花。 まさにこの時期限定で届けられる、自然からのギフトです。


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